こんにちは、ユウ(@yuyuhoimin)です。
介護業界で働いて11年目、管理職をしています。
呼んでます。
実際に老人ホームの営業職として働いていた「特別ゲスト」を呼んでます!
「ジョー(仮名)君」です。
- 施設に介護スタッフとして1年半
- 有料老人ホームで営業職として2年半
- 不動産の仲介営業マンとして2年従事
- 月の最高獲得新規(入居)件数は9件
- ※現在は在宅介護サービスの営業職として3年目
ということで今回は、
「有料老人ホームの営業戦略が知りたい人」
「ホームの入居率をとにかく増やしたい人」
のために、
選ばれるホームの特徴、
どうアプローチして、
何を意識すれば良いのか、
またどこに注力したら良いのか
までを実体験ベースで全てお伝えしたいと思います!
ちなみに下記の記事では老人ホームの営業職の仕事内容について解説しています。
1日のスケジュールから向いてる人の特徴まで網羅的に解説していますので、営業の仕事に興味がある人はぜひチェックしてみてください。
>>経験者が語る老人ホーム営業の仕事内容|初めての人でもわかるように解説
有料老人ホームの依頼発生元
まずは老人ホームに「どうやって新規の入居者さんが入るか」を知るところから始めましょう。
ズバリ、有料老人ホームの依頼は下記の三箇所から発生します。
- ①:WEB
②:ケアマネ
③:紹介センター
それぞれ順番に解説していきます。
有料老人ホームの依頼発生元(1):サイト
最もアクションが発生しやすいのが実はサイトです。
公式のホームページですね。
サイトへの流入数の増加までを見る営業マンはおそらくいませんので、
アクション確認→営業(主に電話)スタートという図式です。
ただ、成約率がそこまで高くないのでそう言った意味では営業の腕が試されるところです。
有料老人ホームの依頼発生元(2):ケアマネ
ケアマネジャーがいる居宅介護支援事業所や地域包括支援センターなどです。
ここへの営業は基本的に自分から訪問してアプローチをかけていく感じです。
ただ、成約率や依頼発生率は三者の中で最も低く、初訪問時はつっぱねられることが大半です(笑)
しかし、
「まあ(依頼が)来ないだろうな‥。」
と思うところからポンポンと一気にきたりするので侮れません。
特に「無料体験」などのキャンペーンを実施する時などは依頼が爆増したりします。
なので関係構築は進めておいた方が良いです。
有料老人ホームの依頼発生元(3):紹介センター
サイトの次に依頼が発生しやすいのがこの「紹介センター」です。
いわゆる仲介業者のような感じで、
概要的には利用者さんに最適な施設をいくつかピックアップして提案するようなシステムです。
ガッツリ介護をやっている会社ではなく、
不動産系が運営していることが多い感覚です。
なぜならリスクヘッジになるからです。
成約率が非常に高いのも特徴のひとつです。
メインはそうなんですがそれ以外の営業先もあるんです。
有料老人ホームの営業の事前情報
それでは、営業先情報を含めた以下のことについてお話しいていきますね。
- ①:営業先
②:営業イメージ
③:アピールすること
ひとつずつ見ていきましょう。
有料老人ホームの営業先
下記のとおりです。
(2)包括:20%
(3)その他:10%
メインはやはりケアマネジャー擁する居宅介護支援事業所です。
その次に地域包括支援センター。
この場所にもケアマネジャーがいます。
何が違うかと言うと担当する利用者の状態(介護度)でして、
包括の方は比較的元気な方が多いです。
あと包括は自治体の委託だったりで公式感があります(笑)
たまに上記の営業先に行く感じです。
ちなみに在宅介護サービスを対象としていますが、
「包括」「病院」「訪問看護ステーション」への営業方法を
それぞれまとめていますので参考にどうぞ。
- ▼包括支援センター
>>地域包括支援センターには営業すべき?成功事例と有効な営業方法5選
▼病院
>>【病院への正しい営業方法】バコバコ依頼が来るようになった成功事例
▼訪問看護ステーション
>>【訪問看護への営業方法】成功事例を業界10年のプロが徹底解説します
まあ、前述したとおりその他自体が全体の10%なので上記の4箇所それぞれに行く回数もかなり低いです。
ここも押さえておけば強いですが、まずは居宅をがっつり押さえて、その後に着手しても全然遅くないです。
有料老人ホームの営業イメージ
ズバリ、不動産の仲介業者です。
実質的に「部屋を売る」が仕事になっているわけですので。
そしてその部屋の値段が結構高いのがこの営業の難しいところです。
また、ケアマネの担当から外れてしまう(売り上げも減っちゃう)ことをわざわざ進んではしないですよね。
とはいえ、必要な場面やフェーズ、家族の意向もありますから依頼する機会が無いことはありませんのでそこは安心してください。
ちなみに値段に関してはざっくり以下のとおり。
ただ、部屋をアピールは正直難しいです。
そして世の中新築の物件ばかりではなく、老人ホームも例外ではありません。
では何をアピールすれば良いのか。
サクッと解説します↓
有料老人ホームのPR材料
結論は、そのホームが持つ部屋以外の価値全てです。
例えば、
「こういうサービスを入居者さん全体に提供してて‥」
とか
「こんなに楽しいレクをやっていて‥」
とか
「人員がこれくらいいて‥」
とかです。
特に人員に関しては強力なアピールポイントになっていました。
スタッフが多ければその分安心していただけるからです。
1人で3人の利用者さんを見るより2人で見る方が安心できますよね。
なのでどういうホームが今人気で、トレンドなのか?求められているのか、を常にヒアリングして都度ホーム側と情報共有をするようにしていました。
なのできっかけを作るようにこころがけていました。
人気の有料老人ホームの特徴
営業しやすい老人ホームの特徴は以下の3つです。
- ①:明るい雰囲気
②:清潔感がある
③:食事の質が高い
マジでどれも大切なので、ひとつずつ解説していかいます。
営業しやすい有料老人ホームの特徴(1):明るい雰囲気
これ一見するとありきたりに思う特徴だと思います。
ありふれてて、
「そりゃそうでしょっ‥」
て思うかもしれません。
でも!そう思われるのを承知の上で出すくらい大切なんです。
具体的に言うと施設に見学しにきた時に見る雰囲気のことです。
スタッフの覇気や利用者の表情など。
施設の知識がない方々が最も良し悪しを判断しやすく、
理屈で考えずに感じてしまうところもあるので、繰り返しになますがかなり重要です。
営業しやすい有料老人ホームの特徴(2):清潔感がある
ここもかなり大きなポイントです。
この点も先程の雰囲気同様、普段からそれらの意識を持っていないと行き届かないところです。
これは徐々に慣れてきてしまうので、
自身での確認が困難な場合があります。
第三者からの目線や意見を定期的に収集していく習慣が必要です。
営業しやすい有料老人ホームの特徴(3):食事の質が高い
前者の2点が感覚的に判断される項目に対して、
この「食事のクオリティ」は直接的に判断される大きなポイントになります。
と言うのも入居を判断する家族の方は細かいところはわからないからです。
なので多くの有料老人ホームはここで勝負しがちです。
そして色々な特徴を口でいくら言われても体感値がなかなかに低い。
一方で食事は一発でガツンとインパクトを与えることができます。
食事は明らかにお金をかけるべきところです。
そして当然オーナーの権限が強いです。
ぼくはその後不動産の営業も経験しましたが、
地主さんへの営業が1番きつかったです(笑)
難易度的にもかかる費用や工数的にも。
余談でした。
有料老人ホームの入居率UPは〇〇が鍵
有料老人ホームの営業で1番大切な工程は見学です。
見学が勝負です。
いかに見学まで持っていくか。
そしていかに見学でアピールできるかが全てです。
完全に見学に焦点を当てて営業の戦略を組んでいく必要があります。
特に入居の決定権を持つ家族ですね。
見学に至るまでの確率
ちなみに冒頭でご紹介した相談が発生する3つの媒体のそれぞれの見学まで至る確率がざっと下記のとおりです。
- WEB:5%くらい
ケアマネ:50-60%
紹介センター:80-90%
繰り返しになりますが、最も相談がくるWEBですが、実際に見学まで繋がるのはわずか5%くらい。
あまり依頼が来ないケアマネはくると半々くらいの確率で繋がります。
そして紹介センターからはほぼ繋がるといった感じです。
紹介センター強いですね。
見学率をアップさせる施策
結論から言うと、
『追客と食事体験』です。
流れは以下のとおりです。
- WEBから資料請求が来る
↓
電話で「資料届きましたか?」
↓
「いかがでしたか?」
↓
(紹介センターから依頼が来た場合はここから)
↓
「只今、お食事を食べていただくキャンペーンを行ってまして‥」
もしくは
「〇〇なレクレーションをやっておりまして‥」
という感じで体験をしていただく方向に誘導していくのが基本的な流れです。
なので見学に来ていただく時間はお昼に設定させていただくことが多かったです。
電話での誘導時もそうですがあまり生活面のことを言っても響きません。
食事体験が最強ワードでした。
ケアマネからの依頼を増やす
こちらも繰り返しになりますが、
WEBからの集客率をあげるのは別の部署の仕事。
紹介センターへの営業も無いことはないですが、
正直一度パイプを作っておけばあとはほっといても紹介がきます。
(定期的なメンテナンスは必要ですが。)
なのでそれら以外で差がつくところ、
営業がメインで攻略していくべきなのはケアマネになります。
ここをしっかりと押さえておくか否かで入居率も大きく変わってきます。
しかし、冒頭でも申し上げたように基本的にケアマネに営業に行っても「ない!」と言われます(泣)
でも、実はしっかりと対策すれば依頼はくるようになりますし、
それを取りこぼさないようにパイプを作っておくことが重要です。
ケアマネ営業については下記の記事でトークネタ等々まとめていますので参考にどうぞ。
>>【シーン別に紹介】ケアマネへの営業に使えるトークスクリプト10選
まずは施設の雰囲気づくりから上にかけあって本気で着手してみようかしら。
あなたのホームにたくさん入居依頼が来ますように。
おわり。
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