こんにちは、ユウ(@yuyuhoimin)です。
訪問入浴に従事して10年目、管理職をしています。



ということで今回は、
「訪問入浴のバイタル測定についての理解を深めたい人」
「基準や根拠、ガイドラインがあるのか知りたい人」
のために、
訪問入浴におけるバイタル測定のポイントや基準
について実体験をもとに解説していきます。
- この記事を書いているぼくは訪問入浴歴10年
- 訪問入浴の外部研修の講師をしたりしてます
訪問入浴には血圧等に中止基準がある?
結論は、「無いようである」です。
どういうことかと言うと
「制度的に絶対必要!!」
ということはありませんが、
あるに越したことは無いと言う意味です。
そして実質的に基準値や許可値がなければ
サービス提供が困難なケースもあります。
ないからと言って罰則があったりすることもありません。
看護師や可否判断をする立場からすれば
繰り返しになりますが、あったほうが良いものではありますね。
業者によっては設定しているところも
基本的に中止基準や入浴の許可値は前述したとおり、
担当医からもらいます。
が、業者によっては
独自のガイドラインを設定しているところもあります。
基準値は主治医が決める
では、あるに越したことがないバイタルの中止基準や許可値はどうやって決めるのか?
その答えは、「担当医(主治医)に聞く」です。
訪問看護でも、
もちろんケアマネでも利用者の家族でもありません。
中止基準や許可値をもらうのは
当然ですがサービスを提供する前です。
許可値がなければずっと入れない時も
もともと低血圧や高血圧等の疾患があったり、
平熱が高かったりすると
永遠にお風呂に入ることができなかったりします。
初回は大事をとって「清拭や部分浴」(←詳しくは後述します。)
をしてもどこかのタイミングで
必然的に主治医に確認をとることになります。
主治医が設定してくれない時は?
ほとんどの主治医は尋ねれば回答してくれますが、
中には忙しくて回答に時間がかかったり、
あえて設定しない方もいます。
(設定すると入浴する機会が減ってしまうことを危惧されて。)
そんな時は冒頭でもお話ししたとおり、
独自で設定するか、家族や訪問看護、ケアマネと相談します。
また、医師が出す許可値はおおむね似通ってきます。
10年間医師から許可値を聞いていますが
だいたい下記のとおり。
血圧:160↑/100↑
酸素:90%↓
参考まで。
当然平熱が高ければ上限は上がりますし、
低血圧であれば低くなります。
また、在宅酸素を使用している方は「酸素量」の上限もヒアリングします。
訪問入浴のバイタル測定
前述した内容と重複しますが、
- 体温
- 血圧
- 脈拍
- SPO2
- 呼吸数
上記の5つの測定項目があります。
(業者によっては割愛する項目もあります。)
SPO2はパルスオキシメーターを、
血圧はゴム球と腕帯を使用するところがほとんどです。
なので血圧の測定にはスキルが必要ですが
それ以外は誰でも測定可能です。
バイタル測定のタイミング
入浴前と入浴後の2回です。
入浴後も大きな変化があればケアマネや訪問看護、
主治医といった事前に設定する緊急連絡先に報告をします。
よくある3つの質問
- その①:介護スタッフ3人で訪問した際は?
その②:バイタルチェックだけで費用は発生する?
その③:「清拭・部分浴」への切り替える基準は?
上記のとおり。
それぞれひとつずつ順番に解説していきます。
よくある質問(1):介護スタッフ3人で訪問した際は?
冒頭でご説明したとおり、
バイタル測定がサービスを提供するための
絶対条件ではないので「業者次第」と言うのが回答になります。
こちらも繰り返しで恐縮ですが
ツールさえあればバイタル測定自体は介護職員でも可能です。
よくある質問(2):バイタルチェックだけで費用は発生する?
発生しません。
後述する「清拭・部分浴」へ切り換える、
もしくはリスクが高く清拭や部分浴もできない場合は退出です。
バイタルチェックと並行して浴槽を設置したり、
お湯をはっていたりしますが、
その工数分も当然請求はできません。
よくある質問(3):「清拭・部分浴」への切り替える基準は?
これこそ、主治医に聞いて事前に設定しておく、
もしくは主治医または訪問看護にその場で相談してみる、
または本人や家族の意向を汲み取るの3択です。
バイタル測定の重要性
訪問入浴では特に重篤な方の利用が多いです。
リスク管理を徹底する意味でも
バイタル許可値の事前の確認はベターです。
バイタル以外でもトラブルや事故は起こります。
少しでも避けられることは避けるように準備しておきたいところです。
訪問入浴のトラブルや事故の具体例に関しては下記の記事で詳しく解説しています。
※参考:【体験談】訪問入浴で起きたトラブル事例まとめ【予防策もセット】
※参考:訪問入浴で起きる事故の事例と最悪の場合を避ける3つの手順を解説
バイタルの許可値の設定は業者次第
バイタルの許可値や中止基準を事前にしっかり確認するか否かは
業者によって、
もっと言うと事業所単位で違ってきます。
当然、看護師の立場としてはあった方が安心ですので、
きちんととってくれるところを選ぶに越したことはありません。
- 今の所属している事業所不安であったり、しっかりと選びたいのであればプロの力も借りると職場選びが楽になります。
見出し6:訪問入浴に強い看護師の転職・派遣サイト
上記のとおりです。
それぞれサクッと解説していきます。
mcナースネット
2000年に設立、
立ち上げに医師が関わっている信頼できる会社です。
訪問看護ステーションもグループにあり信頼感が非常に高いです。
ナースパワー
他社にはない強みが
「地方の求人が圧倒的に強い」
というところです。
また、応援ナースにも特化していて
期間限定の求人や高給与案件が多いのも特徴です。
ナースJJ
「問い合わせ代理システム」や
「オファーシステム」「経験者コラム」など、
ナースJJ独自が展開する、
利用者に寄り添った有益なサービスが多数あります。
もっと詳しく知りたい人は下記の記事でさらに深堀りしていますので参考にどうぞ。
※参考:【単発・派遣に強い】看護師におすすめの転職サイト・エージェント3選
訪問入浴の看護師は病棟ほどキツくなく、
割と働きやすいのでかなりおすすめです。
あとは職場選びが鍵です。
しっかりとサポートツールやサービスを使って精度を高めてください。
おわり。
コメント