こんにちは、ユウ(@yuyuhoimin)です。
訪問入浴に従事して10年目、管理職をしています。



訪問入浴でのcvポートの対応に関する知識は、専門業者以外ほとんど持ち合わせていないのが現状です。
ということで今回は、
「訪問入浴の看護師が対応できる範囲が知りたい人」
「訪問入浴におけるcvポートへの対応方法が知りたい人」
のために、ケース別での対応方法と訪問入浴の看護師の在り方についてまで解説していきます。
- この記事を書いているぼくは訪問入浴歴10年
- 訪問入浴の外部研修の講師をしたりしてます
それでは参りましょう!
入浴前後の処置(針の抜き刺し)は行なっていいのか?
結論は、ダメです。
原則的に訪問入浴のスタッフ(看護師であっても)による針の抜き刺し、ヘパリンロックは行なってはいけません。
訪問入浴は介護保険サービスだから
針の抜き刺しやへパロックなどの医療行為は、
介護保険を使ったサービスでは提供できません。
医療行為は当然医療保険を適用させます。
在宅サービスで言うと「訪問看護」がそれに該当します。
「看護行為」では無い「医療行為」は医師の指示が必要ですよね。
前述した訪問看護では必ず
「医師の指示書」がなければサービスを提供することができません。
こちらに関しては»訪問入浴における指示書の必要性とメリットデメリット【不要です】にて詳しく解説しています。
つまり少しややこしいですが
訪問入浴の看護師は介護サービスを提供する看護師ということですね。
業者によってはやっているところも
原則的に禁止な針の抜き刺しですが、
事業者によっては行なっているところもあります。
なので余計ややこしくなるんですね。
どうこう言うつもりは全くありません。
なぜなら
「訪問入浴でやって欲しい!」
と言う要望は多く、
事実必要性もかなり高いからです。
望むらくは制度が改正、修正されることです。
訪問入浴でのcvポート:針の抜き刺しは誰がやる?
結論は下記の2通りです。
- その①:訪問看護
その②:家族・介護者
それぞれ具体的に解説していきます。
針の抜き刺しを行う人(1):訪問看護
最も多いのが訪問入浴の
「前後に訪問看護に入ってもらう」
です。
- cvポートをしている利用者は医療依存度が高いのでほとんど「医療保険」や「特指示」で訪問看護が入ります。
前後に針を抜き防水等の処置をして、
入浴が終わった頃にまた来てもらい
消毒と針をまたさしてもらう感じです。
時間にしてだいたい10分くらい。

針の抜き刺しを行う人(2):家族・介護者
抜き刺しの「抜き」だけ、
家族や介護者に行ってもらうケースもあります。
高い介護力を持っていることが当然条件になります。
それができると訪問看護の工数が減りますね。
抜いてもらいさえすれば
防水等の処置は訪問入浴の看護師で行うことができます。

とは言え、訪問入浴に限らず
在宅サービスでは不測の事態が怒ることもあります。
なので個人的には、
時間が極力左右されない
「朝一番」
に設定させてもらうことをおすすめします。

訪問入浴におけるcvポートへの対応方法
訪問入浴で実施できることは基本的に、下記のとおりです。
- ドレッシング→タオル等で保護しながら入浴介助
針を抜いた後、ドレッシング。
保護剤には自宅のサランラップ等をお借りすることがあります。
細心の注意を払いながら
できるだけお湯にかからないように入浴介助を行なっていきます。
ちなみに上記は鎖骨下にポートがある方の場合です。
入浴後拭き取り、消毒をして再度針を刺します。
ソケイ部にポートがある場合
業者によっては極めてリスクが高いためサービスの提供を断るところもあります。
訪問入浴のシートの高さを調整し、
マットやタオル等のサポートツールを使用しつつ実施します。
ポートがある側を浮かせて
少し側臥位の状態にして入浴介助を行います。
よくある質問(1):すぐ入浴してもOK?
ポート部の針を抜いたら、
基本的にはすぐ入浴します。
抜いてある状態を極力少なくしたいので。
よくある質問(2)針を刺したままは無理?
結論から言うと無理ではありません。
ただ、訪問看護や介護者にも予定がありますので、
どうしてもすり合わせが難しかった場合は刺したまま保護をして対応する場合があります。
2人で利用者を抱えつつ、1人でバッグを持って慎重に移動します。
「移動後どこにバッグをかけておくか」
や導線の安全性を十分に確認することが絶対的に必要です。
まとめ:訪問入浴の看護師の仕事内容は事業所単位で変わる
- 冒頭からの繰り返しになりますが、cvポートの針の抜き差しに関しては原則的にNGです。
昨今ではケアマネ等から要求されたらサービスの提供自体を断ることもしばしばです。
しかし稀に対応してしまう業者が存在しているのもまた事実です。
ぼくもよくケアマネから
「あそこの事業所はやってくれるのに‥。」
と捨てセリフをもらうことがあります。
ただ、何度もくり返して恐縮ですが制度的にNGであり、かつ責任も大きくなってきます。
看護師にとっても決してリスクが低くないわけでは無いので、
もし上記のような事業所にあたって少しでも不安があるなら、
他の事業所を探して移動するのもひとつの手です。
訪問入浴は「強くてニューゲーム」しやすい
訪問入浴の看護師は派遣や単発で働く人も少なくありません。
訪問入浴に必要な看護スキルは働けば働くほど積み上がっていきます。
医療用具への対応もそうですが、
基本的に一度覚えてしまったら他の事業所・会社でも活かすことができます。
自分にあった職場が見つかるまで探しやすい仕事です。
また、職場選びの精度を上げたいなら転職・派遣サイト選びから拘った方が良いです。
以下から訪問入浴に適した転職・派遣サイトを紹介していきます。
訪問入浴に強い看護師の転職・派遣サイト
上記のとおりです。
それぞれサクッと解説していきます。
前述したように訪問看護ステーションもグループにあり信頼感が非常に高いです。
また、応援ナースにも特化していて期間限定の求人や高給与案件が多いのも特徴です。
もっと詳しく知りたい人は下記の記事でさらに深堀りしていますので参考にどうぞ。
※参考:【単発・派遣に強い】看護師におすすめの転職サイト・エージェント3選
訪問入浴会社のほとんどが派遣を利用しています。
繰り返しになりますが、職場選びが肝心です。
しっかりとサポートしてくれるサービスを使って自分にあった事業所を見つけてみてください。
おわり。
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